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青山 晋也さん(第6期・卒業生)

■ 哲学の世界から、土の世界へ
もともと哲学者として研究に携わっていた青山さん。
京都に住むおばあちゃんのそばを離れたくないという思いもあり、「近くで農業をきちんと学べる場所」を探したところ、丹波市の“農の学校”にたどり着いたという。
「歴史的に受け継がれてきた第一次産業にもともと興味があったんです。哲学では抽象的なことや概念を扱ってきましたが、昔から続く暮らしや農耕といった、“人間の根っこ”のようなものを学びたいと思うようになりました。」。
土に触れ、技術を覚え、地域に入っていくことは、青山さんにとって一つの大きな問いの答えを探す旅でもあった。
■ 農の学校を選んだ理由——“循環”というシンプルさ
入学の決め手は「循環型農業」という言葉。
余計な飾りのない、そのシンプルな思想がまっすぐ胸に刺さった。
実際の学びでは、プロ農家研修で出会った農家さんたちに支えられ、
機械の扱いから出荷調整のスピード感まで、現場の“生きた技術”に触れた。
「学校の研修やカリキュラム外でもお世話になれて、本当にありがたかったです」
また、同期の存在も大きい。
互いの圃場を行き来し、相談し、気づきを共有する──。
「シンプルに楽しくて、発見がある。心強い仲間です」

潅水パイプや育苗用の棚も自身でつくる


■ 農家としての在り方
青山さんが大切にしているのは、大きな夢や肩書ではない。
「農家として普通に村で暮らしていけたら、それでいいんです」
地域の一員として、認知され、支え合い、日々の暮らしと仕事がつながること。
「農業で成功したい!という気持ちは強くないんです。でも、自分が育てた野菜のフィードバックを受けられる関係は面白いし、地域に“農を営む者”として認めてもらうことが大事だと感じます」
この地域で暮らすことで、「農」と「人」はひとつだと気づいたという。
“はたらく”と“くらす”が切り離されず、地域にいることそのものが仕事とつながる。
今、青山さんはその世界観を身体ごと味わっている最中だ。

紫大根を出荷調整中の青山さん

■ 来年度にはJAS認証を取得予定
今後は有機JAS認証の取得も見据えている。
派手な目標ではなく、地域に根づいた営みをより確かなものにするための一歩。
日々の畑と暮らしの延長線上に、青山さんの未来は静かに広がっている。